昔から着物の袂(たもと)には魂が宿ると信じられており、好きな異性に向か
って袖を振ることで、相手の魂を呼び込めると信じられていました。
万葉集の額田王の和歌
「あかねさす 紫の行き 標野行き 野守はみずや 君の袖振る」
とあるように、袖を振ることは好きな相手への意思表示に用いられました。
未婚の女性が振袖を着るのも、かつては長い袖で好きな男性にアピールしたか
らだそうです。
一方、結婚すると袖を振る必要が無いため、振袖の袖を短く仕立て直して留袖
にしたということです。
このようなことから、結婚により親との別れを、袂を分かつと言うようになり、
転じて人との別れを表現する言葉に使われるようになったといわれています。
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結婚するとなぜ留袖?
振袖は本来、未婚の女性が愛情表現するためのもので、たもとを左右に振ると
「好き」という意味で、 前後に振ると「嫌い」という意味を表したといいます。
このように、元来、振るためについた袖なので、結婚すると、たもとを振って
秘かに愛情表現をする必要がないので、着物を振袖から留袖にかえるのです。
つまり既婚者の着物の袖が短いのは、結婚したら他の男性に心を移してはいけ
ないという戒め、もう一つ、昔は一度嫁いだら二度と実家に戻ってはいけない、
つまり一度留めた(短くした袖)は、二度と元には戻らないという意味もあり
ます。
昔は今と異なり、一度嫁入りすると盆正月でもなかなか里帰りもできないほど
厳しかったわけですね。
また、男女関係で「振る・振られる」などという言葉がありますが、これも
振袖の「たもとを振る」というところから来たと言われています。
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