奇跡の一本松

岩手県陸前高田市(H24.9.11)

  

北日本大震災から1年半
6200分の1として強く生き残った、奇跡の一本松
しかし、6か月頃から徐々に弱り、ついには切り倒されることに・・・
1年半経った9月12日、陸前高田市のみなさんに勇気を与えてくれた一本松
前向きに進む力を与えてくれたその一本松
別れの日がやってきました。

私はとりもなおさず、9月11日の午後車でかけつけ
最後の最後、一生忘れないようにとこの目に焼き付けてきました。

14時20分到着、テレビで見ていた光景が
そこにはありました。

明日は切り倒される運命の「奇跡の一本松」
高所作業車で、準備をしているところでした。
やさしく、やさしく、ていねいに、そして慎重に。

そこに訪れている人々、何も言わずに、奇跡の松をそれぞれの思いで見つめている・・・静寂の時間が流れています



あの高田松原の海、そこにあったはずの松林と砂浜・・・ どこにも見当たりません。
目をつむって、当時の風景を思い出そうとしても、あまりにも 変わり果てた情景に想像すらつきません。


作業している方々は、松の木に「お疲れ様」と
優しい言葉をかけているのでしょうか。
作業をする人、その様子を、松の木を、愛おしそうに見つめる人々・・・

聞こえるはずの波の音・・・・なぜか聞こえません。
潮風の香り、海の匂い・・・・なぜかしないのです。

町がありません。
そこにあったはずの町がないのです。
確かにあった家々、繁華街、今はがれきと化しています。
残っているのは、公共の施設があったという、しるしの建物の枠だけ。
これって、本当に現実なのです。
しかも、1年半たっている今も、何も進展していないのです。